白夜行 第二回

 第一回のクォリティをどこまで維持できるか心配だったけど杞憂だったようだ。

 まず、主役二人の役作りに拍手。特に山田君演ずる亮司が雪穂と二人になるととたんに七年前の亮司に戻ってしまうところがぞくっとくるほど素晴らしかったです。はるかちゃんの雪穂も(これは地かもしれませんが)せりふの言い回しがどこと無く福田麻由子っぽくてシンクロ。これはキャラ設定&演出の勝利でしょうが、いらつきを爪を噛むしぐさであらわすあたりもよかったと思います。

 小道具の使い方も実にうまいと思います。たとえば紙切り。もう見られないかと思っていたので、犯行計画の人型に使われたときは「やられた」という感じ。実に印象的です。さりげなく時代感を取り入れる(今週はタイタニック)のはセカチューで薬籠中のものですね。

 原作は読んでないんですが、犯罪者である主人公に同情してしまうストーリー作りは青少年にはよろしくないんじゃないでしょうか?。きっかけは非道な大人が作ったとしても、今の彼らの行為は「時効を待って手をつないで歩きたい」というエゴのために繰り返される犯罪。このあたり、金八(笹垣)の存在が危ういところでバランスをとっているともいえますが、笹垣のキャラが悪役寄りなので視聴者は自動的に亮司&雪穂に肩入れしてしまうでしょう。笹垣はまだこの事件の本質には気づいていない(亮司の父親は雪穂が殺したと見ている)と思われるので、それに気がついたあたりで、それはそれとして云々といった金八的説教でバランスをきちんととるのかもしれませんね。

 エンドロールは、尺が足りなかったのか先週の指摘が効いたか(そんなわけない)本編にオーバーラップ。少しほっとしました。