古畑任三郎ファイナル 第一夜「今、蘇る死」

 三谷幸喜脚本で、ほぼ唯一視聴率が取れる稀有なシリーズもこれで見納めらしい。視聴率が取れる理由としては一話完結方式の乗り降り自由な気軽さもあるんでしょうね。今回のスペシャルは各日微妙に放送時間が違う贅沢さ。正月編成だから許されることだろうけど、最後ってことで制作側がわがまま通させてもらってるんでしょうか。第一夜はその中でも最長(だけど最後のほうはCMが多くて閉口)。

 内容については、細かく触れだすときりがないので気がついたことだけ。

 第一夜は金田一耕助シリーズへのオマージュ。角川映画金田一で一世を風靡した石坂浩二が出るならば、このやり方しかないってところでしょうか。かなり本格ミステリー色が強かったです。ただ、古畑シリーズはご存知のとおり本格ミステリーではなく、おしゃべり心理劇。推理ファンの方々には突っ込みどころ満載だったかもしれませんが、私は結構楽しめました。メインゲストを二人用意してどういう共犯関係にするのかと思いましたが、このあたりもうまい処理で、もう一度見直したくなるような出来。

 役者陣では藤原竜也が無邪気な音弥(この名前も金田一っぽい)を見事に演じてgood。笑ったときの歯の出方がいいんですよね。石坂浩二は太りすぎじゃないでしょうか?久々登場の今泉は下手をすると雰囲気ぶち壊しになるぎりぎりのノイジーさ。ここまでうるさかったかなぁ。そういえば今回は夜中のお楽しみはないのね。