今年のうちに05年を振り返ろう
昨年は年が明けてから、いまさら感のある振り返りだったので、今年の汚れ感想は今年の内にということで。
- 総論
- 一月期はそれなりに期待できるドラマも多く、楽しみにしていたら結構こけた。それで躓いたのか、04年よりもさらにテレビドラマ離れが進み、各期とも全話見通せたのは一、二本という結果に終わった。あまりにもひどいドラマは減った感じがあるが、及第点をキープできるドラマも減った感じ。
<マイベスト3+1>
- タイガー&ドラゴン
- やっぱり外せない作品。古典落語の世界と現実世界を実に巧みに対比・融合させながら話をまとめていくクドカンの手腕に脱帽しっぱなしでした。このころはきちんとレビューを書いていたので詳しくは参照いただきたい。
- 野ブタ。をプロデュース
- "奇跡のドラマ"『すいか』の脚本家、木皿泉による待望の一作。ジャニーズ主演の学園ものというフォーマットを借りた、日常を生きていくうえでの本質を見るものに問いかけるドラマ。本質は『すいか』と変わりませんがジャニーズ主演で主題歌も大ヒットということで多くの若年層の人に見てもらえたことが素直にうれしいです。ただし、語っていることが余りに『すいか』と同じなので三本目はないでしょうね。あのラストはなんともいえないですが、続編だけは作ってほしくないと思います。
- 電車男
- エンターテインメントとしてのドラマを極めた感のある秀作。エンターテインメント性を高めようとするあまり、お手伝いさんに劇中歌を歌わせたり、生放送をやってみたりという、久世メソッドが安易に持ち込まれたりすることが多いですが、本作はドラマ単体としての楽しさで勝負しているところがすばらしかったと思います。
- 優しい時間
- なんだかんだと文句を付けたくなる気持ちを奇妙な力で押さえつけてしまう、巨匠倉本聰ならではの名ドラマ。父と子の関係を描くことは倉本先生のライフワークだと思いますが、それこそ『遺言』のように弟子にほとんどを任せたところも脚本作法の伝承という点では面白かったです。
<次点>
<その他単発もの>
- ハルとナツ〜届かなかった手紙〜
- ブラジル移民と昭和史を叙事的に描いた大作。ただ、内容と回数の関係から出来事をスナップショット的に取り扱わざるを得なくなり、余韻に欠けるところが残念。米倉涼子の演技は立派。相性のいい人ではないんですが、最近乗っているのが良く分かりました。
ということで、1月期は『神はサイコロを振らない』、『喰いタン』、『白夜行』、『輪舞曲』、『小早川信木の恋』、『時効警察』と見たいドラマは結構ありますが、見られる(&感想書ける)かなぁ。