野ブタ。をプロデュース 第三回、第四回

 両話ともに学園のイベント(文化祭・114の日)を背景にそれぞれの変化を描いてます。

 第三回は文化祭当日、修二が周りに振り回されるどたばたとその後に来る虚無感(何も無い自分)が『おもろうてやがて悲しき』感じでぐっと来ました。第四回では変わり始めた自分を認識して、その気持ちを他人にも味わってもらいたいという信子の気持ちとそれがバンドーに通じたところがツボでした。それぞれ個人的な大ツボを挙げているだけで、いつものようにミルフィーユというかさざなみというかそういった重層的な味わいがあることに変わりはありません。そういえば第四回はゴーヨク堂が出なかったなぁ。

 彰の信子への思いや修二の3人の関係への愛が明らかになってきて、今後3人のバランスがどう保たれていくのかが気になるところですね。

 『すいか』に比べるとやはり若年層を狙っているせいか、メッセージが直接的だと思います。下手をすれば価値観の押し付けになりかねないところを実にさらりとかつ説得力を持って伝えられているのではないでしょうか。それこそ、このドラマを見て『変わる』若い人がいればなあと思います。