タイガー&ドラゴン 第三回

 竜二の店がマルチプロデューサー片岡に振り回されるさまを『茶の湯』の噺に見立てて描く本筋に、新キャラジャンプ亭ジャンプこと淡島ゆきおの圧倒的存在感を交えて描く回。もう先週のことなので、気になる方だけ続きをどうぞ。

 いやー、荒川良々大森南朋の怪演が際立つ回。すっかり打ちのめされました。淡島ゆきおはこのあとレギュラーで行くんですかね。しかし荒川良々の落語のうまいこと。顔も与太郎顔だし、転向してもやってけるんじゃないでしょうか

 淡島に小虎の落語を「古典への冒涜」とまで言わせるクドカンの自虐のそぶりがたまりませんね。自虐と見せて、似非評論家やネット上の書き込みをこき下ろす高度な返し技だと思いますが。

 今回のさげは、妻にはわかりにくかった模様。元の噺のさげも、ドラマの途中で解説を入れるくらいなので、茶席の描写の爆笑具合に比べるとわかりにくいのも無理はない。小虎のさげも『ドラゴンナイト』じゃなくて『竜の夕べ』というべきじゃないかと思いましたが、ここはご愛嬌でしょうかね。それとも客席のBOSS片岡にわかりやすいように語ったか?。

 それにしてもまじめなドラマだなぁと思います。ドラマ作りの態度もそうですし、主人公たちの成長がきっちりと描かれるところもまじめ。7日付の朝日夕刊の一般の方の評では老若男女みな絶賛で『ここまで絶賛することないんじゃないの』(by妻)という声もありましょうが、うなづける結果でもあります。

 ちくま文庫の売れ行きへの影響が非常に気になります。Amazonあたりでは追えるのかな?。