優しい時間 第六回

 勇吉と拓郎に仲直りしてもらいたいという一心での梓の行動を軸にクリスマスイブの一日を描く回。テーマは、良かれと思うことはエゴなのかどうか、でしょうか。

 前回の感想で「DQNなおせっかい」と書きましたが、ちょっと書きすぎかなぁと反省。梓はおそらく仲直りする二人を見ていいことしたと自分が満足するため(エゴを満たすため)に行動したのではないと思います。両親を亡くしている梓は親子が仲違いしたままになっていることが不自然でたまらないのでしょう。何せ直情型の性格ですから、居ても立ってもたまらず会わせようとしたのだと思います。ただ、会えば事が解決するというわけではなく、お互いの気持ちの高まりが重要だということまでは思いが至らなかったんでしょうね。幸い、同じ(様な)ペンダントをお互いがプレゼントされていることを知りませんから、これがあとで効いてくるんでしょうね。

 めぐみは22:45分過ぎに登場。ちょっと遅め。その前に勇吉が客に語った『息子に泣かれた』翌年のもっと問題のあったクリスマスを責める。海外赴任に際して、妻の意向を確認せずに『一人で行く』とスパッと言い切るのはどうなんでしょうか?三年は行きっぱなしで拓郎があの年齢だったら、私なら一緒に連れて行きます。勇吉は「羹に懲りて膾を吹く」というか、リスクを極端に避けるというか、一度失敗したことには再チャレンジしないというかそういう性格なんでしょうか?先週の『冷たく見えるかも知れないけどそうじゃないんだ』的な語りの答えは案外このあたりにあるのかもしれません。そんな人が商社でいいポストについていたことも考えにくいので検討外れかも。

 梓の姉を脅す役で梶原善が出ていたけど、どうしてあの話をあそこに挟む必要があるのかわからない。いつかの動かないカップルとか、何かを暗示しているようでそうでもない登場人物を出すのが特徴なのだろうか?。それとも、梓の義兄が今後、何らかの環境変化をもたらす役として登場する暗示なのだろうか?。今の時点では見当がつけにくい。

 木村多江が屈託や問題や貧困のない役柄を演じていると違和感を覚えるのは私だけでしょうか?。

 来週はサブちゃん登場。