ラストプレゼント 〜娘と生きる最後の夏〜 第十一回(04/09/15OA→09/16RD-X4EX)



 これも二回レビューを飛ばして最終回。あらすじを書いてもしょうがないので感想だけ。

 明日香役は現時点では天海祐希にしかできない役だったのではないでしょうか。母性のあるようなないような中性的な雰囲気や、小気味いいセリフの切り返しなど、当て書きとしか思えないハマりよう。いままで役に恵まれなかった彼女にとって、先クールの『離婚弁護士』から続いての見事なお芝居でした。

 死に向かって、かなりの辛い場面が予想されるはずですが、そういうところをスパッと切り捨て、(おそらく)最後の幸せな記憶の場面でドラマを終わらせる潔さ。入院を拒否する覚悟をしていた明日香に、歩が「毎日病院に行くから。私が手を握っていてあげるから。」と、一日も長い母とのふれあいを求めるシーンは感涙ものでした。このシーンは、歩が出産間近な綾音から、「明日香が"死んでもいいから生みたい"といって歩が生まれてきた」という事実を聞き、そのあと明日香と一緒に、綾音の手を握って励ましていた体験から続くものですが、このあたりの連携もお見事。『光とともに・・・』に続いて、脚本のよさも光りました。

 脇の微妙な豪華さも良かったですが、要潤のあのしゃべり方は最後まで違和感がありました。ちょっと残念。

 「日テレに三度はない」と『ぼくの魔法使い』『すいか』と続いて『あした天気になあれ』でずっこけた土曜九時で思い知っているので、次のは期待薄かなぁ。でも、演出が佐藤東弥さんなので、いい意味での裏切りを期待します。