氷壁 第三回まで

 これも見てたんだった。しかも結構好き。NHKらしい贅沢なキャストとふんだんなロケ。特に第二回までの山のシーンは見ごたえありました。唯一気になるのは脚本が前川洋一さんなこと。この人は『高原へいらっしゃい』のリメークで非常に気になる現代への置き換え感覚を提示してくれた人で、今回も設定を現代に置き換えてのお話なので悪夢がよみがえる感じです。たとえば美那子のパソコンを現代的な小道具として使うあたりはちょっと危うい感じを持ちました。

 美那子役の鶴田真由を『魔性の女』として捉えられるかどうかでこのドラマが面白いかどうかが決まると思いますが、私にはかなりぎりぎりの線。もう少しどろどろしたものが出ればいいんですが、どうしてもすっきりした印象が先に立っちゃうんですよね。