優しい時間 第二回

 化石のような新婚夫婦の揉め事をアクセントに、拓郎と梓の距離の近づきを描く回。

 今回は、皿の受け渡しをめぐって、大雨の中スペクタクルな場面が連続したので、スピード感が持ち味の演出がうまくかみ合って見ごたえがありました。

 今回のテーマは時の流れで失いそうになっている感覚とそれへの抵抗といったところでしょうか。茶髪とか婚前交渉とか今や当たり前(というか経験してないほうがおかしい)と思われていることへの疑問を投げかけています。特にそれがいけないといっているわけではなくて、そういう感覚や状態もまだ有りなんだという、価値観の画一化への警鐘のようなアプローチですが若い人にはどう受け止められたでしょうか?

 数々のくすぐり(初体験で足の指をなめる、爪ブラシで歯を磨く)もうまく決まって、初回の退屈な感じをうまく払拭できたのではないでしょうか。初回で投げ出さなかった人はこれで次回以降も見ようと思ったかも。

 回想シーンの拓郎の髪型はちょっとやりすぎかと。いまどきあんなセットしないんじゃないでしょうか?また、服を着替えていないのもちょっと不自然。回想の挿入は『北の国から』の初めの方でもよく使われましたが、うまい効果をあげていると思います。

 めぐみとの対話シーンは、黄門様の印籠と同じ感じ(タイミングも近い)で必ずやるみたいですね。ホッとする効果もあるし、勇吉の心をほぐす過程がよくわかっていいと思います。

 梓が森の時計に電話をかけていたことから、拓郎は梓の接近に何か作為を感じたのでしょうか。ラストの硬い対応から、どういう態度をとるかが、次回に期待が持てます。また、予告で見た感じでは、梓はやっぱり何か心に抱えている(いた)ものがありそうですね。こちらも気になるところです。

 次回は清水美砂がゲスト。好きな女優さんなんですが、ブラウン管でお目にかかることが最近は少ないので楽しみです。