めだか 第一回&第二回

 一般企業をリストラされ、定時制高校の教師となった目黒たか子(めだか)の成長と、その担当クラスの面々や同僚教師の変化を描く物語。

 いかにも「企画:石原隆」というお話。大好きなテーマです。今回の主人公は、自分の可能性を安全なラインで制限して、やり過ごす人生を歩んできた女性。第一回では虚言癖のある女生徒に振り回され、くたくたになる中で、今の自分を形成したある出来事を恩師(林隆三好演)のおかげで思い出し、自分の殻を破るという展開。第二回は期せずして生徒になった小学校の同級生の進級がかかった追試のため、彼の仕事を手伝い続けるというお話。それぞれめだかの行為に周りが影響され、変化していくさまが描かれます。

 ミムラは非常にいい感じ。手酌で酒を飲むシーンがgood。明日香の家にずぶ濡れで駆けつけ、嘘だと知って、自分を「馬鹿だよねー」とひとしきり卑下したあと一回二回ため息ともプチ嗚咽ともつかない息を吐くシーンは演技力の確かさのようなものすら感じます。顔立ちはキャメロン・ディアスに似ている(特に鼻から下)し、表情も豊かなのでもう少し歳をとって、いい意味で汚さが出てくれば財前直美の後継者としてコメディエンヌとして大成できそうです。

 川原由布子役の須藤理彩はすっかりこういった役柄の位置をキープした感じ。いい女優だと思うんですが、もう少し体重を絞ればいいのに。

 役作りのせいでしょうが椎名役の原田泰造のしゃべり方がどうも佐藤二朗がしゃべっているように聞こえます。

 めだかの友人多英役の木内晶子の芝居がすごく硬くて違和感あり。

 脚本もこなれていて、とりあえず根気見続けられそうな出来だと思います。

 (第一回:04/10/16VTR 第二回:04/10/12OA)