オレンジデイズ 第十回

 結局ドイツにいくことに決めた沙絵。それをめぐる沙絵の母親と、沙絵自身、櫂の葛藤を描く回。

 ドイツの交響楽団は「クラウス交響楽団」でした。先週「フランス」と聴こえた人が多かったのか今週は字幕で二度も出してくれるサービス。最初から出せ。

 しかし、まあ先週それとなく伏線が張ってあったとはいえ、節操なくドイツでの手術に浮かれる母親。櫂に、はとことの結婚まで匂わせて、手のひらを返すように冷たい言葉を浴びせ、別れを迫る迫る。怖いよー。

 今週ぐっと来ちゃったのは、櫂の部屋で沙絵が別れ話を切り出し、それに半泣きで抵抗する櫂の姿。妻夫木君以外にこの芝居ができましょうか?

 真帆を出して、最悪のパターンで沙絵と遭遇させるのは、さすが北川節という感じですが、妙にあっさりしていて拍子抜け。他のエピソードにしてもなんだかつめこみ気味&消化不良&時間切れといった感じでせかせかした印象。

 今週のオチで、櫂が「絶対に自分のことを忘れさせない女」と沙絵を表現してましたが、そういう描き方に徹して、コメディかホラーにしちゃったほうがこのドラマあってたのかもしれませんね。(いやコメディのつもりで書いてるのかもしれませんが)

 櫂と沙絵に焦点を当てれば名作になった可能性もあるのに、無理やり群像を目指してまた失敗した感のあるこのドラマも来週で最終回。思わせぶりな予告で、また引っ張ってくれてます。