光とともに…自閉症児を抱えて 第三回

 フラフープに関心を持った光があさがお学級を飛び出して体育倉庫に入り、閉じ込められてしまい、発見されるものの怪我をしてしまう。運び込まれた病院の医師の自閉症への理解の薄さに里緒は憤りを覚え非難する。謝罪する教師たちを前に、幸子は光の世界が広がってきた証拠だと喜ぶ。そんな幸子を見、雅人も光にきちんと向き合うと幸子に告げ、光とのふれあいを深める。雅人の母貴子もまた、徐々にではあるが自閉症を理解しようという態度を見せ始めていた。学校では今後の対応を検討するが、教師の中でも光の扱いに対しては意見が分かれる。光が学校を休んでいる間、里緒と幸子は光のことをもっと知ってもらう方がいいと「光通信」を作成し、保護者と児童に配る。幸子は同じ自閉症の子を持つヤンママめぐ美にも光通信を届けるが、以前の自信に満ちた態度とはどこか違っていた。同じマンションに住む薫の娘、萌が事故直前の光の行動を見ていたし、そのことに罪悪感を持っていたが、薫の「あまり関わらないように」という言葉のもと、口を閉ざしていた。そのことを知った、幸子が児童の前で光のことを説明すると、萌が涙ながらに事故のあったとき光を見ていたことを告白するのだった。ある朝、光が自分から「学校、行きます」と登校を促す。登校途中、萌は思い切ってゆっくりと光に謝罪し、おはようと挨拶する。そして、友達としてまた一枚写真がふえた。そのころ校長は、畑を耕しながら何かを企てている様子だった。という回。

 雅人(山口達也)が何とか光の包帯を交換しようとあの手この手を試して奮闘する姿がよかった。自分の立ち上げたプロジェクトをはずされていいのか、と問う後輩に「よかったと思う」と本音で言えるようになった姿は頼もしかったです。貴子(高橋恵子)と雅人の親子関係(母子家庭でお互いに親離れ子離れが未完了と思われる)をもう少し掘り下げてもいいんじゃないかと思ったんですが、省略可というところでしょうか?。

 重いテーマだけに息抜きが重要。里緒の孤独な誕生祝をどう思うかの里緒と幸子のやりとりは絶妙。この話題を引っ張って「今年は私が・・・」という幸子に「そのことは忘れて」と切り捨てるところも素敵。

 いよいよ、次週からは子供同士の関係が描かれ、さらにめぐ美の娘も本格的に関わってくる様子。今のバランスを保って、丁寧に描いて欲しいです。